新着情報

治療の頻度について

2019.04.29

 

治療の頻度について

 

患者さんから、「次は、いつ来たらよいですか?」と尋ねられることが多い。

半数以上の方が質問される。

これが、難しい。神様ではないので、判断に迷うことがある。。

 

ただ判断基準はある。

 

腰痛を例にした場合、例えばギックリ腰(急性腰痛症)について。

この急性の場合、鍼治療は毎日施術しても良いかと思われる。

施術により、日毎、症状が変化する。その症状変化に応じ、経穴(ツボ)を選び施術する。

1週間もすれば、治癒する例が多い。

 

問題は慢性腰痛の場合である。

 

「あそこの治療院は、腕が良いらしい」などという噂を、耳にして、来院された場合、施術効果に対する期待値が高く、すぐに効果を出してくれると、勘違いされる。

 

慢性腰痛の場合、悪くなってからの期間にもよりますが(数か月であったり、数年であったり)長い期間の血流障害によって、病理的変化をおこしている事が多い。

単なる筋肉の凝りではない。

 

組織の器質的変化まで進んでいる場合は、そう簡単に治る訳がない。

血流を改善させても、組織細胞が新鮮血をとり入れ、正常な組織に回復するまでには、時間(数か月単位)が必要となる。

 

治療者が国家資格を取得し、「さあ、自分も一人前?の施術者だ」と、嬉しい気持ちになった時が、少々危険域である。

何でも、鍼を刺しさえすれば治る と考えている。(臨床体験が少ないので、致し方ない。)

もう少し鍼をすれば、もっと良くなるのでは・・・と考え、サービス過剰(刺激過剰)となった場合、施術後の反応に患者さんは、苦しむような事もおきる。(マッサージでいう 揉み返しのようなもの)

その過剰反応も1~2日すればおさまる症状ではありますが、患者さんは、施術前より症状がひどい為、かなり不安感を覚える。

深すぎる愛情が裏目に出る。

 

「過ぎたるは猶及ばざるが如し」「腹八分」などと言う言葉がありますが、治療に関しましても、同じことが言えます。少し物足りない位が、良いのかも知れない。

 

 

慢性の症状の患者さんには、「週1~2回治療で様子を観ていきましょう。」という事が多い。