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無言の交渉力

2018.06.04

無言の交渉力

下川裕治(しもかわゆうじ)さんと言うバックパッカーの神様のような人がいるらしい。

 

本日は、その人の一コマについて、書いてみたいと思います。

 

海外に旅行に行くと、困るのが、値段の交渉。

日本では、まけてという事が少なく(関西のオバチャンは遠慮なく言うらしいが)海外旅行を始めた頃困った。段々と知恵もつき経験を積んでくると、交渉も上手くなる。大体、最初倍位の値段をつけてくる。(もっと掛値をつけている場合もある。)

 

値段交渉は、最高値と最安値の中間値で収まる事が多い。

 

米国大統領のトランプ氏も、このテクニックをよく使う。

最初ハッタリをかます訳である。

 

下川氏も旅行を始めた頃、よくこの交渉術?を使ったらしい  が、今は、もう一段ハイテクニック?を使う。何も交渉しないのである。

 

これはバングラデシュでの下川氏の話ですが、飛行機を降りて、市内に向かうのに、タクシーを利用するしかない。外国人とみると、多くのタクシードライバーが寄ってくる。最初割高の500タカ(1タカは約1.3円)とドライバーが吹っ掛けてくる。。その時、下川氏は高いとも安いとも言わない。「500タカ」と復唱するだけ。その後、何も言わないでいると、別のドライバーが、450タカで市内まで行くと言ってくる。下田氏は450タカと復唱するだけ。高いとも安いとも言わない。またしばらく沈黙。値段交渉しないのに、かってに相手が値段を下げてくる。そして300タカに決着。

 

しかし、最初、自分の方から300タカと申し出たら、500と300の間の400で決着になる。

 

ただ黙って予定価格まで下がるのを待つ。

 

黙って交渉するというのも、一つの手かも知れない。(ただし適正相場は知っておかないと、失敗しますね)

 

 

20年前、タイのチェンマイという所に開業10年目の慰安旅行で行った事があります。古い寺院が立ち並ぶところで、タイのおばちゃんが、タイ語?でジェスチャーを交え、「このかごの中の雀を空に放つと、貴方に幸運がきます。」というような事を言っているようでした。1回20バーツ(40円位か?)だったと思います。

 

私「オーケー」と20バーツを渡して鳥かごの蓋を開けた。

勢いよく雀が飛んで行った。良い事あるかな?タイのおばちゃんもニッコリ。

 

そしたら、ツアーで一緒にになった女性が「何してるの?」「この雀を空にはなしたら、幸運がくるみたいですよ。」「私もやってみたい。How Much?」「20バーツ」「ディスカウントプリーズ」「ノーノー」

タイのおばちゃん 困った表情

 

私「日本人、金持ちだから、ディスカウントしないほうがいいのにな」と心に呟きながらも、じっと静観。

 

日本人やたらと、おばちゃんに圧力をかけている。

 

その時、私の頭の中に神の声が聞こえた。その通り口に出して復唱してみた。

 

「ディスカウントいいですけど、値段を半分にすると、幸運も半分になるみたいですよ」(こんな諺ないと思いますけどへへッ)

 

日本人「エーそうなの、じゃ20バーツでいいわ」

 

商談成立  タイのおばちゃんニッコリ